病み上がりに回顧

一晩明けたらかなり重症… 熱もあるし身体怠いし鼻水スゴいし…

何も出来そうもないのでとりあえず今日はゆっくり休養。

ただ肺炎とかではなさそうだし、いつも通りなら明日には完全に抜けるはず、もう一日様子見ってことで寝る。

予想とおり夕方には末期症状の兆候が出てきてだいぶ楽になってきた。

そんなことで、ちょっと前から書いておいた今回の旅の回顧。

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今回実際行ってみると陸前高田の街は災害の痕跡は殆ど見当たらなくなった代わりに、有名なベルトコンベアーが空を渡り、その下を重機が忙しく動き回り、まるで街全体が巨大なプラントって感じになっていた。
4年前はとても車を停めるのが憚られたけど、今回車を下りてその場に立ってみると復興に向けて動き出しているという活気を感じる反面、やはりこの光景はちょっと異様な感じはするし違和感があった。

街なかを走っていても両側にあるのが残骸から堆く積まれた土の壁に変っただけで、あの時感じた恐怖感と不安感は未だにちょっと感じた。

見聞きしていた分には復興は進んでいると想ったけど、街の再建は道半ばどころかまだまだスタートしたばかりという感じだったのが実感。

とはいえ周囲には新しい店や家も出来てきているし、その中で人々はちゃんと日常の生活はされていて、着実に少しづつ前に進んでいるというのも見受けられた。

特に今回会った方は皆さんしっかり前を向いて力強く進んでいらっしゃるってのも強く感じた。

今回コーディネーター役を買って出てくれた八木澤商店のTさんと話しをしていて『当日の事はあまり思い出したくないだだろうから申し訳ない。』と前置きしたら『生きている僕らが伝えていかなきゃいけないと思っているので、忘れたいと思った事は無い。』という言葉に強さを感じたし、それを僕らも周りに伝えなきゃいけないし、何より忘れちゃいけないと思う。

会う人皆さんそれぞれ違う体験をお持ちで、今でこそ笑顔で話しをされているけど、お話しされている内容を聞くと当時は想像出来ないほどの修羅場を体験しそれを乗り越えてきたその言葉の重みをひしひしと感じる。
そして時々見せる涙は重いです。

4年が過ぎて何となく世の中から忘れられ震災は過去の事って思われがちだけど、実際現地ではまだまだ進行形。
でも皆さんしっかり前を向いて生きてます。
我々が出来るのは時々足を運ぶ事、見聞きしてきた事を周りに伝える事、そして何より「忘れない」ってことだと思う。
これからもこの“縁”を大事にしたいし応援したいと思う。

そして今回の訪問した企業さんはどちらもあの震災でほとんど全てを無くしてしまったところばかり。
しかしいずれも何かしら“奇跡”と思われるような“物”や“事”が残され、災害前の変らぬ“良さ”を残しつつ再建に至っているというのも不思議な共通点でもある。

いろいろな訪問を受ける中で、店とそこの客、そして仲間とはいえ他社の営業担当が同席する中での商談はいく先々でビックリされたし、正直戸惑っていたようだ(^^;)
まあ正直いち顧客がこの場に居ていいのかってこちらも思ったりもしたけどね(笑)
でもこんな経験はなかなか無いし、普通個人じゃ見せてもらえないようなところまで見学させてもらえたってのはスゴい貴重な経験にもなった。
逆に顧客のダイレクトな意見を聞きながら商談出来るってのも造り手や売り手にはいい経験になったようでもある。

そして我々が当初から掲げている想いは『ひまわり市場で取り扱い、それを我々が買うことで遠く離れた山梨の外れでも、こらから先、ほんの少しだけ復興の手助けが出来るかも』ってこと。

でもただ同情で買うってことでは逆に造り手に失礼になるし一時のことで終わってしまうのでは意味が無い。食べて美味しく、また食べたくなるようなモノであれば買い続けてもらえるだろうし、応援も続けることができるだろうというのが最大のテーマ。
だから実際に食すだけでなく、ちゃんと造り手と想いや話しを聞き作り方も見て選んできた。

それぞれのこだわりと想いが詰まった製品。
別に無理強いするつもりも無いし、口に合わなければ買う必要も当然ないけど、もし美味しいと感じ気に入ってくれたら都合の良い時で結構なので、購入して我々の想いに協力していただけたら嬉しなと思う。

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